議会質問

2015年03月02日 更新

平成25年第1回定例会-02月18日 1、防災対策、2、障害者の自立、就労支援、3、活力ある低炭素都市の実現を目指して

◆25番(北明範議員) 杉並区議会公明党の北明範です。会派の一員として、通告に従いまして、1、防災対策、2、障害者の自立、就労支援、3、活力ある低炭素都市の実現を目指しての3点を質問させていただきます。
 1つ目の防災対策についてお伺いいたします。
 社会インフラの防災・減災総点検と速やかな修繕の実施につきまして、国会では自公連立政権が始動し、公明党は、今年度補正予算案を手始めに、命を守る防災・減災ニューディールの具体化に全力を挙げてまいりました。大震災後、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震の発生確率が高まり、被害想定も深刻な数字に見直される一方、高度経済成長期の30年から50年前につくられた道路や橋などの老朽化が今後一気に進みます。昨年12月2日には山梨県の中央自動車道笹子トンネルで天井板落下事故が発生し、インフラの老朽化対策がクローズアップされています。
 国の今年度補正予算案に盛り込まれた主な防災・減災対策は、大規模災害に備え、命と暮らしを守るインフラの再構築が急務であることから、国が管理するインフラの老朽化対策や耐震補強、防災拠点となる官庁施設などの防災対策推進に6,160億円を計上しました。地方自治体のインフラ総点検や長寿命化に向けた修繕、更新、密集市街地の防災性向上など、前倒しで実施できるよう防災・安全交付金を創設し、5,498億円盛り込まれました。あわせて、公共事業による地方の負担増を考慮し、1兆3,980億円に上る地方の元気臨時交付金を設けて地方負担の8割程度をカバーします。補正予算を意図的に公共事業のばらまきなどと批判する声もありますが、今まで削られてきた公共事業の予算を安易に取り戻す発想ではなく、命を守るとの視点から積み上げる公共事業だと強調させていただきたいと思います。
 それではお伺いいたします。
 区内の118カ所ある道路橋については、決算特別委員会で細かく質問をさせていただきました。平成8年、平成20年の2度の定期検査で実態把握をされた上で、橋梁維持管理総合計画を策定し、傷みの少ないうちに予防保全をする長寿命化対策に取り組む決意を伺いましたが、改めて進捗状況をお聞かせください。また、その他の社会インフラである杉並区の道路の総点検はどのように進められているのか、また、維持管理、補修等も含め、お伺いいたします。
 次に、学校の耐震化、老朽化対策についてお伺いいたします。
 学校の耐震化、老朽化対策について、国の補正予算案では、学校施設約2,000棟分の耐震化予算を確保しています。公立小中学校の校舎や体育館の耐震化が93%まで進むほか、天井や照明など非構造部材の耐震化にも対応するため、1,884億円盛り込まれました。当区では、区立の小中学校の耐震化についてはほぼ100%ですが、学校の校舎、屋内運動場も含め、非構造部材の点検、補修はどのように行われているのか、お伺いいたします。
 次に、防災に関連して、通学路の安全対策の強化について、自転車走行の安全対策についてお伺いいたします。
 登下校中の児童生徒が犠牲となる交通事故が相次いだことを受け、全国各地で実施された通学路の緊急合同点検の結果、約6万カ所で対策が必要とする結果が取りまとめられました。速やかに地方自治体で必要な対策をすべて実施できるよう、国の補正予算では137億円計上されておりますが、当区の点検実施状況、結果、取り組みについてお尋ねいたします。
 東日本大震災を機に自転車利用者が増加しており、都内全体では交通事故者が減少傾向にある一方、昨年上半期の事故件数の38%に自転車が関与している実態が指摘されています。とりわけ歩行者と自転車の接触から高齢者や子どもが被害に遭う事例も多くあるため、規制面も考慮しつつ、包括的な自転車対策を進めていく必要があると思います。
 本年2月4日、川崎市幸区の市道で自転車に乗っていた母親がバランスを崩して転倒、後部の幼児用座席に座っていた長女5歳が車道に投げ出され、トラックにはねられ、搬送先の病院で死亡するという痛ましい事故が起きました。この事故について、シートベルトをしていなかったのではとの報道もありますが、自転車運転手が交通ルールを守り、安全対策に万全を期すことが事故を未然に防ぐことだとは思いますが、自転車走行の安全対策について、杉並区の取り組み、課題についてお伺いいたします。
 大きな項目の2つ目、障害者の自立、就労支援についてお伺いいたします。
 障害者優先調達推進法が本年4月から施行されます。同法は、国と独立行政法人等に対して、障害者が就労施設でつくった製品の購入や清掃などの業務委託を優先的に行うよう義務づけるとともに、地方公共団体に対しても、障害者施設の受注機会の増大を図るよう努めることを求めています。障害者優先調達推進法について、今後の当区の取り組みについてお伺いいたします。
 次に、すぎなみワークチャレンジ事業についてお尋ねいたします。
 当区では、障害者の雇用、就労を促進するための施策として、平成21年度からチャレンジ雇用を実施しています。チャレンジ雇用とは、国の各省庁や各自治体において、障害者を1年以内の期間を単位として短期雇用し、1年から3年の業務の経験を踏まえて一般企業への就職の実現を図るものですが、すぎなみワークチャレンジ事業の過去の状況と、杉並区役所の障害者雇用率の推移をお聞かせください。
 募集人員につきましては13名程度と聞いていますが、今回募集人数を増やしたのはなぜか。また、就職への課題を持った方の参加が大勢を占めていますが、3年間の社会性向上のためにどのような取り組みをお考えか、お聞かせください。
 また、作業スキルを習得した人をすべて民間企業に出してしまうのか、3年以降に区の非常勤としての採用は考えないのか、また、すぎなみワークチャレンジ事業の採用基準をどのように設定しているのか、お伺いいたします。
 次に、大きな項目3点目、活力ある低炭素都市の実現を目指してについてお伺いいたします。
 本年1月30日、我が会派の中村康弘議員と愛知県豊田市を視察しました。豊田市は、平成21年1月23日、東海地方で唯一の環境モデル都市として国から選定されました。環境モデル都市とは、地球温暖化問題に対して高い目標を掲げて、低炭素社会の実現に向けて先進的な取り組みにチャレンジする都市として国が認定した都市です。豊田市は、選定を受け、平成21年度から25年度までの5年間の取り組み計画をまとめたハイブリッド・シティとよたプランを策定。ハイブリッドとは異質のものがまざり合い形成されたものという意味で、異質の要素や独立した技術を融合することで新たな価値、新たな仕組みを創出していこうという思いを込めて表現しているそうです。豊田市の目指すものは、活発な市民活動と強い経済活動に支えられた活力ある低炭素社会の実現です。地球温暖化問題を解決する過程で、市民、企業が創意工夫や無駄を省く知恵等を生み出すことにより、エコで元気なまちの実現を目指しています。
 平成22年8月5日、豊田市、トヨタ自動車、中部電力、デンソーなど35団体で豊田市低炭素社会システム実証プロジェクトを立ち上げました。交通部門では、環境モデル都市ハイブリッド・シティとよたの早期実現に向け、次世代エコカーであるプラグインハイブリッド車と太陽光発電システムの一体的な普及展開を図り、自然エネルギーで自動車が走るまちを目指す中、現在、公共施設充電ネットワークは22カ所33基、うち太陽光充電施設は11カ所21基、民間による急速・普通充電器整備は30基増加中です。視察をして、至るところに充電器があるのにはびっくりしました。
 また、家庭内の電力平準化やエネルギー最適化を行うスマートハウス67戸を順次分譲し、実証実験を行っており、各住宅には太陽光発電、省エネ家電、蓄電池などが装備され、それらをHEMS(ホームエネルギー・マネジメントシステム)で統合制御し、家庭内の電力需要、機器制御の最適化、制御状況の見える化を行っています。さらに、プラグインハイブリッド車などに搭載された蓄電池を活用して住宅に電力を供給する実証も行っています。この取り組みでは住宅単体で70%のCO2削減を目指しています。
 また、人にもまちにも社会にも優しい移動をコンセプトに、トヨタ車体株式会社製、超小型EV「コムス」10台を、中京大学と最寄りの駅4カ所のステーションを乗り捨て自由で運用を開始、学生、職員100名程度が利用しており、今後100台まで拡張する予定です。
 また、未来の豊田市が見えるエコフルタウンは、豊田市が目指す低炭素社会を実現した近未来のまちのイメージを再現しております。パビリオンに始まり、マルチモービルステーション、水素ステーション、スマートハウス、さらには地産地消ハウス等をコンパクトにまとめたモデル地区のことですが、敷地面積は約1.7ヘクタールにも及び、本年夏には完成の予定です。
 同市は、二酸化炭素削減目標を、中期として2030年に必達30%、長期として2050年に必達50%を、いずれも1990年比で削減していくという極めて高い目標を掲げています。車のまちならではの先進の交通まちづくり、産業技術の集積を生かした低炭素社会における新しい産業都市モデル、同市の広大な森林と都市がお互いに支え合う豊かで美しい森づくり、そしてライフスタイルの変革を誘導、維持できる低炭素社会実現モデルという4つの大きな方針で計画を進めていますが、それらの一端を今回の視察で拝見させていただく中で、ぜひとも実現していただきたい、いや、必ず実現できるとの確信を覚えるほど、非常に印象的な取り組みを進めておられました。
 それではお尋ねいたします。
 当区の地域エネルギー対策の推進では、本年5月に仮称地域エネルギービジョンを策定するとあります。また、再生可能エネルギーの普及促進については、地域におけるエネルギーの自給率の向上と低炭素社会づくりを掲げており、平成25年度は当区として電気自動車の導入も予定されておりますが、杉並区の将来像をお示しください。また、それをいかに実現していくお考えか、最後にお尋ねいたしまして、一般質問を終わります。
 ありがとうございました。

○副議長(島田敏光議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
      〔区長(田中 良)登壇〕

◎区長(田中良) 私からは、北議員のご質問のうち、障害者の就労支援に関するお尋ねにお答えをいたします。
 障害者が地域で暮らし、地域の一員として共に生活できる社会を実現するためには、就業による自立を進めることが重要でありまして、区内最大の事業主である区自らが率先して障害者の積極的な雇用に取り組む必要があるものと認識をしております。
 ご指摘のワークチャレンジ事業については、これまで9名を雇用し、3名を一般就労につなげてまいりましたが、引き続き多くの方から希望をいただいておりまして、また、杉並区の法定雇用率が2.3%に引き上げられることも踏まえまして、平成25年度は募集人員を13名程度に増やしました。募集に対しましては、50名の応募をいただいておりますが、採用に当たっては、就労意欲、コミュニケーション力、日常生活能力、健康管理などを確認いたします。
 また、採用後は、適性に応じた支援計画、職場環境での就職準備訓練など、一般就労に向けきめ細かい支援に取り組んでまいります。あわせて、本事業の実施を通じて、今後の障害者の職員採用のあり方についても検討を進めてまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。残りのご質問につきましては、関係部長よりご答弁申し上げます。

○副議長(島田敏光議員) 土木担当部長。
      〔土木担当部長(加藤 真)登壇〕

◎土木担当部長(加藤真) 私からは、防災・減災対策に関するご質問のうち、所管に係るご質問にお答えします。
 初めに、橋梁の維持管理についてのお尋ねですが、現在、橋梁の長寿命化や耐震補強について、中長期的な視点に立った方針を取りまとめているところです。長寿命化の取り組みについては、これまでの鋼部材の定期的な塗装などに加え、コンクリート部材の劣化対策などを充実させた予防保全型の維持管理を行うことで、かけかえ時期の平準化を図ることができると考えております。さらに、来年度には、この方針を着実に実行していくため、総点検も実施することとしています。今後も橋梁の長寿命化対策と耐震補強を着実に進め、道路ネットワークの安全性や信頼性の確保に努めてまいります。
 次に、道路の点検や維持補修についてのお尋ねですが、道路パトロールによる日常点検により老朽化や危険箇所の状況把握を行い、大規模な工事が必要な路線については、計画的に改良工事を行っています。部分的な補修については随時実施しているところでございます。また、ガスや下水道などの企業の復旧工事と連携することで、効率的な舗装の更新ができるよう工夫してございます。今後も安全で快適な道路が維持できるよう、日々の点検をしっかりと行い、適切な維持管理に努めてまいります。
 次に、通学路の安全対策についてのお尋ねですが、平成24年8月までに、全区立小学校と都立特別支援学校の2校について、学校、PTA、警察、区の関係者で通学路の緊急合同点検を行い、188カ所で安全対策を実施することといたしました。学校ごとの対策箇所や内容につきましては、ことし1月から区公式ホームページで公表し、路面のカラー舗装や道路反射鏡、注意看板の設置など、道路上のハード面での対策を中心に進めており、来年度前半でほぼ完了する見込みです。通学路の安全対策については、今後とも関係者間での連携を図りながら取り組んでまいります。
 私からの最後ですが、自転車走行の安全対策についてのご質問にお答えします。
 自転車事故の防止には、自転車は車両という意識を持ち、交通ルールやマナーを遵守することが欠かせません。そこで、区では警察署と協力して、区立小学校の4年生を対象とした実技教室、区立中学校ではスタントマンによる自転車安全利用教室を授業の一環として実施しております。また、子どもの手本となる保護者や高齢者を対象とした安全利用講習会を積極的に実施してございます。
 しかしながら、大学生や会社員など、ルールやマナーを学ぶ機会が少ない方も多く、交通安全教育の機会を増やすことが課題となっております。今後は、自転車を利用する事業者への意識啓発や、より多くの区民を対象とした講習会への参加促進などに取り組んでまいります。
 私から以上でございます。

○副議長(島田敏光議員) 保健福祉部長。
      〔保健福祉部長(長田 斎)登壇〕

◎保健福祉部長(長田斎) 私からは、障害者優先調達推進法に関する質問にお答えいたします。
 障害者支援施設からの物品等の調達については、物品等の安定供給や共同受注の仕組みの充実など課題も多くありますが、まずは現状を把握するため、庁内及び施設に調査を実施するとともに、関連する各課で情報の共有を図ったところです。今後、調査結果をもとに区の調達方針案を準備し、4月に閣議決定される国の基本方針を踏まえ、調達方針を策定してまいりたいと考えております。
 私からは以上です。

○副議長(島田敏光議員) 環境部長。
      〔環境部長(井口順司)登壇〕

◎環境部長(井口順司) 私からは、区のエネルギー政策に関するご質問にお答えいたします。
 仮称地域エネルギービジョンにつきましては、中間のまとめで、エネルギー問題から見た区の将来像を、災害に強く、快適で環境にやさしいエネルギー創造都市とし、ふだんから災害に備えがあり、いざ大規模災害が起きた場合にエネルギーで困らないまちを目指すとしております。そして、その実現のために、再生可能エネルギーなどによる地域でのエネルギーの創出、住宅などの建築物も含めた一層の省エネルギーによる低炭素化の推進、電気自動車や蓄電池によりエネルギーを蓄えるなどとしております。こうした取り組みを区民、事業者と協働で推進することにより、地域におけるエネルギー自給率の向上と低炭素社会づくりを行ってまいります。
 また、電気自動車につきましては、CO2を全く排出しない、低炭素都市に最も適した車両でありますので、平成25年度は、家庭用に電力を供給できる装置を装備しているものを導入する予定でございます。
 私から以上でございます。

○副議長(島田敏光議員) 学校教育担当部長。
      〔学校教育担当部長(玉山雅夫)登壇〕

◎学校教育担当部長(玉山雅夫) 私からは、学校施設の非構造部材の点検等に関するご質問にお答えいたします。
 学校施設の安全点検につきましては、学校保健安全法に定められた児童生徒が通常使用する施設及び設備に非構造部材である天井や壁、照明器具、窓ガラス等も含め学校安全計画を策定し、目視により点検を行っております。さらに、3年ごとの教育委員会事務局職員並びに危機管理室職員による安全指導のほか、建築基準法に基づく建築物及び建築設備の点検も実施しております。点検の結果、ふぐあいが発見された場合には、修繕等を適切に行っております。
 東日本大震災では、他の自治体の学校施設において天井落下等の被害が発生しました。このため国は、非構造部材の耐震対策として、昨年9月下旬に、学校施設における天井等落下防止対策等の加速に関する通知とともに、新たに天井脱落対策に係る技術基準原案を示しました。区は来年度、この新たな基準をもとに、該当する屋内運動場の天井等の点検を行い、必要に応じて修繕を実施してまいります。
 私からは以上でございます。